RTD を使って銘柄データを取得する際、取得する銘柄の ID とプロパティを指定する必要があります。
TT RTD 数式は以下の基本的な構造を使用しています。
=RTD("tt.rtd",,"Topic1",...,"TopicN")
注: 2番目のパラメータは、RTD Server が実行されている外部サーバーの名前になります。TT RTD Server は常にローカル実行されるので、2番目のパラメータの値を除外するか空白の文字 ("") を入力する必要があります。ただし、数式でパラメータを構成する必要があります。
銘柄の情報にアクセスする前に、以下の方法で銘柄の ID を抽出する必要があります。
=RTD("tt.rtd",,"Inst","exchangeName","instrName")
instrName 引数は、銘柄の通称に該当します。
例えば、CME 取引所から Jun16 GE 先物限月の ID を取得する場合、セルに以下の数式のみ入力します。
=RTD("tt.rtd",,"Inst","CME","GEM6")
数式が処理された後、セルに以下のような内容の結果がセルに表示されます。
セルに表示されている結果を使って、スプレッドシートで他の数式にて限月を識別できます。通常、セルを参照して (この場合 B3)、他の数式で限月を識別します。
=RTD("tt.rtd",,"Instr","exchangeName","instrSymbol","productType","expiry"")
注: 限月詳細の方法を使った場合、「Inst」ではなく「Instr」を使用してください。
TT では、以下の銘柄タイプをサポートしています (すべて大文字)。
例えば、CME 取引所から Jun19 ES 先物限月の ID を取得する場合、セルに以下の数式全体を入力する必要があります。
=RTD("tt.rtd",,"Instr","CME","ES","FUTURE","Jun19")
以下の数式を使って、最小1つ以上の限月で取引したことのあるすべての銘柄の ID を取得できます。
=RTD("tt.rtd",,"Inst","FILLS",CELL("Address",cell-reference))
注: 2番目のパラメータは、RTD Server が実行されている外部サーバーの名前になります。TT RTD Server は常にローカル実行されるので、2番目のパラメータの値を除外するか空白の文字 ("") を入力する必要があります。ただし、数式でパラメータを構成する必要があります。
この数式は、銘柄 ID の一次元の垂直配列を返します。この配列全体を表示するには、Excel にて一連のセル (セル参照引数に異なった数値をもつセル) で同じ数式を指定する必要があります。この配列に値がない場合でこの数に参照する場合、空白の文字列が返されます。
セル参照値は、「列」、「行」の形式をとります。例:
セルに表示されている結果を使って、スプレッドシートで他の数式にて限月を識別できます。通常、セルを参照して、他の数式で限月を識別します。
銘柄 ID を取得すると、以下の数式を使って、銘柄に関連したプロパティを取得します。
=RTD("tt.rtd",,inst-id,property,filter1,filterN)
TT RTD Server では、TT から取得できるプロパティとして2つのタイプをサポートしています。
銘柄のタイプ1プロパティは、オプション フィルターがなく1つの値を返す銘柄のプロパティです。フォームの RTD 数式で抽出できます。
=RTD("tt.rtd",,inst-id,property)
例えば、A13 のセルで「Last」の文字と、B3 のセルで銘柄 ID を保存すると、以下のように TT 表示形式で直近値を抽出できます。
=RTD("tt.rtd",,B3,A13)
数式を処理した後、Excel に以下のような内容の結果がセルに表示されます。セルの「$」は、Excel の混合リファレンス記号であることを示しています。
RTD では、板情報 (TTDepth) と詳細板情報 (TTDetailedDepth) を返すプロパティも提供しています。板情報の枚数は、各価格帯のダイレクト枚数とインプライド枚数を統合します。これらのプロパティは、以下の形式で数式を使って取得できます。
=RTD("tt.rtd",,inst-id,depth-property,num-levels,cell-reference)
注: 2番目のパラメータは、RTD Server が実行されている外部サーバーの名前になります。TT RTD Server は常にローカル実行されるので、2番目のパラメータの値を除外するか空白の文字 ("") を入力する必要があります。ただし、数式でパラメータを構成する必要があります。
TTDepth プロパティは以下のように、メモリー配列に4倍の num-levels を返します。
TTDetailedDepth プロパティは以下のように、メモリー配列に6倍の num-levels を返します。
注: 詳細板情報に関しては、インプライド注文に対しては取引相手 ID は返されません。
セル G4 に保存された銘柄 ID の板情報の10レベルを返します。板情報は以下のように抽出できます。
=RTD("tt.rtd",, $G$4, "TTDepth", "10", CELL("Address", A1)")
数式を処理した後、以下の価格板に類似した結果を表示できるように、Excel を設定できます。
[Num-levels]num-levels] パラメータは、必ずしも価格帯の数ではなく、返す配列の大きさを示しています。
銘柄のタイプ2プロパティは、オプション フィルターがある 1つの値を返す銘柄のプロパティです。フォームの RTD 数式で抽出できます。
=RTD(「tt.rtd",,inst-id,property,filter1,filter2,filterN)
TT RTD Server が計算する値の約定を制限するための、フィルターとして [Account] 属性を使用できます。例えば、特定の口座 ([Account] 属性) を通じて発注した場合、限月の売注文 (SellQty プロパティ) の枚数のみ必要であるとします
注: タイプ2 プロパティには最小1つの 口座フィルターを指定する必要があります。
数式のフィルター パラメータの形式は以下のとおりです。
<property><operator><value>
例えば A33 セルに「AvgOpenPrice#」の文字、A31 に 「Account="ATRSim」の文字、B3 に銘柄 ID を保存していると、以下のように小数点で平均オープン価格を抽出できます。
=RTD("tt.rtd",,B3,A33,A31)
数式を処理した後、Excel に以下のような内容の結果がセルに表示されます。セルの「$」は、Excel の混合リファレンス記号であることを示しています。