TT Score
クラスタ ビューを使ったクラスタの確認
問題のある取引操作の確認方法は、各種様々です。
スプーフィング
[Cluster Scorecard] (クラスタ スコアカード) を使って、スプーフィング スコアをトリガーする操作を詳しく調べることができます。スコアカードの下部にあるチャートでは、スプーフィング パターンについての視覚的な手がかりを確認できます。例えば、高いスプーフィング スコアが示されたクラスタの以下のスコアカードにあるチャートでは、フリッピング パターンの潜在性を示しています。
- トレーダーは買側に出来高を増加させ、買側の圧力の外見を作ります。
- トレーダーは、即時に約定する少量の売注文を追加します。
- そしてトレーダーはすべての残りの買注文を取り消します。
チャートには、一定期間の注文出来高に基づいた操作が表示されますが、注文の価格や流動性は表示されません。潜在的なスプーフィング注文の価格を見ると、他のトレーダーをだますために、あるトレーダーがマーケットからかなり離れて注文を発注しているかどうかを確認できます。
[Cluster Scorecard] から、[Market Replay] をクリックすると、さまざまな価格帯で注文がマーケットと相互作用する様子を確認できます。
- 潜在的なスプーフィング操作がみられる際、価格板情報に、マーケットの価格と流動性が表示されます。
- 垂直線は、マーケット リプレイ中の時間の一点を識別します。
- マーケット リプレイ中に、特定の時間の前後に発生した注文と約定。
乱用メッセージ
[Cluster Scorecard] (クラスタ スコアカード) を使って、乱用メッセージ スコアをトリガーする操作を詳しく調べることができます。スコアカードの [Cluster Statistics] や [Scorecard Metrics] セクションには、以下の内容が示されます。
- クラスタの持続時間
- 送信されたメッセージの合計数。
- 異なったメッセージのパーセント率
スコアカードの下部にあるチャートでは、メッセージング パターンについての視覚的な手がかりを確認できます。例えば、以下のスコアカードのチャートは、短期間での高いパーセント率のメッセージをもつクラスタのためのものです。
- わずか5/1000 秒の間に、トレーダーが 25 個以上の注文メッセージを発注し、その 100% は、高い率で発注されることが考慮されます。
- メーターは、このクラスタが 100 のリスク スコアをもつことを示しています。
- トレーダーは繰り返し同じ注文タイプを発注しました。
- 取引所の時間は、マクロ秒でメッセージが送信されたことを示しました。
- [Burst Chart] には、6/10 秒間に、トレーダーが1秒につき約 5,000 個のメッセージの率でメッセージを送信したことが示されます。
ウォッシュ トレード
[Cluster Scorecard] (クラスタ スコアカード) を使って、ウォッシュ トレーディング スコアをトリガーする操作を詳しく調べることができます。[Cluster Scorecard] には、ウォッシュ トレードを構成する可能性のある操作が示されます。
- 約定は、同じ注文枚数のマーケットの反対側で執行されました。
- 同じミリ秒間に2つの取引が執行されました。
- 同じトレーダー ID により 2つの取引が執行されました。
モメンタム イグニッション
TT Score でモメンタム イグニッション クラスタを調査する際、以下の内容に焦点を当てます。
- アグレッシブ注文で使用される絶対価格帯数。
- アグレッシブ注文で約定される枚数。
- 反対注文、または利益取得注文で約定した枚数。
例えば、[Igniter Price Levels] と [Ignites] (Vol) メトリックに大規模枚数が表示されると、これは特定の方向 (買いまたは売り) で価格の動きを引き起こして、他のマーケットの参加者の判断を誤らせたり、人工的な価格を作成しようとします。[Opp.Side (Vol)] は、これは、トレーダーが意図かつ無謀に価格の動きを刺激することなく受信しない可能性のあった、反対のイグナイト注文で、トレーダーが注文で利益の高い約定を受信したかどうかを知る、よい表示となります。
[Statistics Scorecard] の注文のシステム履歴データは、すべての注文情報の確認と、モメンタム イグニッションの可能性があると識別された操作のタイミングの確認に使用できます。
操作は [Cluster Scorecard] の [Market Replay] でも再生できます。
ピニング
[Cluster Scorecard] (クラスタ スコアカード) を使って、システム履歴に焦点を当て、ピニング スコアをトリガーする操作を詳しく調べることができます。
- イベントの取消にすぐに続いて、様々な価格帯で、一連の小規模の新規注文を作成するためのシステム履歴を確認します。
- 小規模注文が発注後すぐに約定しはじめると、トレーダーの動作における変化を調べます。さらに、小規模注文が約定するとすぐに、マーケットの反対側で発注された大規模でアグレッシブに価格設定された注文を調べます。異常に熱狂した市場性のある指値注文や成行き注文は、アグレッシブ注文の暗示である可能性があります。
- システム履歴を調べ、アグレッシブ注文が約定したかどうか、また元の小規模の注文が発注されたのと同じマーケットの側でより大規模な注文が発注されたかどうかを調べます。
- 最後の大規模注文の約定値を、最後の小規模なピニング注文の約定と比較します。最後の大規模注文が元の小規模のピニング注文よりも高価格で約定した場合、乱用ピニングが発生した可能性があると考えられます。